平成14年度:大江町立本郷西小学校 第5学年・学級通信
ザ☆ドリーム a@78 2002.12.12
道徳: 人 権
◇2学期最後の道徳である。
12月10日は、「世界人権デー」だった。これは、給食の終わりの時間に全校生に伝えた。
◇「人権」について調べてみると、気がつかないでいた様々な問題があることが分かった。だが、指導しにくいことでもある。そもそも、「人権」という言葉の意味がつかみにくい。
1時間の「道徳」として成立するのかという心配を抱いての授業だったが、8人の話し合いにより予想以上に、学んだことが多かったように思う。
◇まず、12種類の色を見せた。
「肌色って、どんな色だろう?」
と投げかけ、番号を書かせた。なかなか正解は出ない。実は、全部「肌色」だったのだ。ドイツの色鉛筆なのだが、様々な人種が入り交じっている国では、日本のような「肌色」は通用しない。子ども達の色鉛筆を調べさせた。昔ながらの「肌色」もあれば、表記していないものもある。メーカーによる違いもある。「ぺんてる」では、「ペール(薄い)オレンジ」と表記することに変更したそうだ。
◇「THE」の見え方・・・省略する。
◇「“みんなが同じ”がいいのは、どんな時?」
いつもの、ノートに書き、黒板に書き、話し合いへと進んだ。
これが盛り上がった。「“みんなが同じ”がいい」が、みんな違うのだ。
黒板に書かれたものは以下の通り。
・国の食料
・おこづかい
・ランドセルの色
・心
・食べ物
・生活(お金)
・給食
・栄養、カロリー
◇一通り話し合いをさせた後、
「この中で、“みんな同じ”でなくともいい ものは?」
と尋ね、人数だけを確認した。
◇最後に、次の文を紹介して終了。
『みんな、だれもが「同じ」をもとめたらどうなるでしょう。
若者は若者だけで、日本人は日本人だけで、
男は男だけでみんなが一つの政党を選択したら、
鉄道がすべて新幹線になったら、
歌がラップだけになったら、
食料がすべて輸入品になったら、
住居がすべてマンションになったら、
着るものがスーツと決められたら、
健常者は健常者だけで、となったらどう思いますか。
ただし、ひとつだけ同じものがあります。
それはみんな「人間」で、幸せに生きたいと思っていることです。
幸せに生きるという大切な権利があることです。』
《Yさん》
「みんな同じがいい」というのは、ちょっと考えるのがむずかしかったです。
私も幸せにいきたいと思っています。人間は人間だし、やっぱり同じがいいというのはあるんだな、と思いました。今日勉強して、初めてわかりました。